シリーズAの流れ

シリーズAの流れ

資金調達ラウンドは、創業者が資金を必要として調達する場合、あるいは投資家が資金提供をオファーし、創業者が受諾する場合に行われます。これは単純に見えるかもしれませんが、その力学は複雑です。資金調達ラウンドに到達する方法は3つあります:

1.爆発的トラクション

企業が、外部から見てもわかるほどの爆発的成長を遂げた結果、多くの投資家がその企業に対して積極的に資金提供のオファーをする状態です。この例としてはFacebookやInstagramが挙げられます。企業が爆発的トラクションを得られている場合、資金提供を望む投資家の数を見ればすぐにわかります。

2. 先行オファー

企業と既に付き合いのあるベンチャー投資家が、創業者のプロセス準備が整う前に各種条件のオファーを行うことがあります。私たちはこれを「先行オファー」と呼んでいます。投資家が先行オファーを行うのは、他の投資家より先に資金提供する意思を提示することで契約締結を勝ち取りたいからです。しかし、先行オファーが行われることは少なく、過去2年間でYCカンパニーが資金を調達したシリーズAのうち先行オファーが行われたのは全体のわずか12%程度でした。

先行オファーでは、創業者が通常のステップを踏む前に、投資家が創業者にタームシートを提出します[1]。こうした場合、創業者は一般的にはデッキ作成やフルパートナーシップに対するピッチを行う必要はありませんが、詳細は状況によって異なる可能性があります。通常、これは良い兆候と言えます。

しかし、十分に備えられていない創業者が先行オファーの力学という流れから抜け出せなくなり、最善ではない結果に追い込まれる可能性もあります。オファーは今後のデューディリジェンス次第であるのに、タームシートを提出すると創業者を説得してくる投資家も存在します。投資家は先行オファーという約束を利用して、自分が誰よりも先に情報へアクセスできるよう創業者に迫り、ここから投資家の時間軸での1対1の資金調達プロセスが始まります。

多くの創業者は、投資家が十分なピッチを聞かずにオファーを出す場合があることを理解していません。創業者が「こうした事態が起こることもある」と理解していないため、興味があるという熱烈なアピールはオファーと同義であると思い込んでしまうことがよくあります。これは投資家にとって最も有利な状況です。なぜなら、これは投資家がそのようなオファーを行う可能性があるという予想を減少させるからです。なお、オファーとして認められるのはタームシートという正式な書面による場合のみです[2]。こうした事例については、YCが作成した標準的なシリーズAタームシートを参照ください。そこに記載されている内容を満たしていないオファーは、創業者からさらなる情報を引き出すための試みであると言えるでしょう。

3. プロセス主導

企業はいずれかの投資家からタームシートを受領するという資金調達プロセスを離散的に実施・反復します。このプロセスには、投資家向けマテリアルの作成、ベンチャーパートナーへのピッチ、デューディリジェンスの実施などが含まれます。これが、ほとんどのシリーズAで見られる流れであるため、本ガイドで重点的に説明しています。

Notes:

注記:

[1]過去に、資金調達の検討さえしていなかった企業に署名入りタームシートを提出した投資家が存在しました。

[2]ここで主に想定されているのはプライスドエクイティラウンドです。このロジックはSAFEや転換に当てはまりますが、その場合、タームシートは存在しません。

 

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資金調達の時期

本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide

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