ラウンドの規模

ラウンドの規模

調達金額はシリーズBのマイルストーンを達成するために必要な最低限の金額にするべきで、現状の数字の約3~5倍が一般的です。また、レンジではなく具体的な金額の提示を推奨します。レンジでの提示は優柔不断な印象を与え、投資家からは金額が変動する可能性があると思われてしまいますから、実際に必要とする金額を提示してください。調達額が高くなるほど、より詳細な予算(または資金の使途)説明が求められます。今後1~2年の支出予測を記した財務モデルを作成し、主要カテゴリに関しては厳格な管理を徹底させてください。

調達希望額が大きいほど、皆さんのラウンドをリードする可能性のある投資家のプールが狭まることになります。なぜなら、より高額の小切手を振り出せるのは、より大規模なファンド、より上級のシニアパートナーのみであり、通常以上のデューディリジェンスが必要になることが多いからです。2018~19年にYCカンパニーが実施したシリーズAラウンドの平均的規模は900万ドルでした。

資金調達時には後悔を最小化するフレームワークを使うことをお勧めします。これは、バリュエーションなどのバニティー・メトリック(虚栄の指標)の最適化といった愚かなことをせず、自分が必要とするものの獲得にフォーカスし、前進し続けることを意味します。資金調達の場合、第一の目標はタームシートの獲得になります。ラウンド規模、プライシング、希釈化などの要素は自身にレバレッジがある場合に交渉可能な副次的検討事項です。そうしたレバレッジを得る最善の方法が複数のタームシートの獲得で、これはタームシート提出を見込める投資家の数を最大化することで可能性が高まります。

経験則としては、シリーズAラウンドでは最大20%の希釈化を見積もってください。しかし、正確な数値は状況により変動します。私たちの過去の経験では、ハードテック企業で40%に達したケースもあれば、競合するラウンドでは15%と低いケースもありました。このパラダイムでは、バリュエーションはラウンド規模×希釈化で表すことができます。これは副次的結果であり、最適化するべき数値ではありません(詳細については、「過剰最適化の回避」セクションを参照ください)。例えば、800万ドルを調達する企業は、バリュエーション4000万ドル(800万ドル÷20%=4000万ドル)で行う可能性があります。

 

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本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide

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