戦略

戦略

 

シリーズAプロセスの適切な管理は、資金調達における創業者のレバレッジを最大化させます。

どの交渉においても、レバレッジは相手に影響を与え、自分の目標を達成するためのプレッシャーとなります。他にも重要な要素はありますが、レバレッジは強力かつ一般的に誤解されているツールです。資金調達時にレバレッジを活用する時期と場所を理解することは、極めて重要です。しかし、私たちの見るところ、多くの創業者―および初めて起業する創業者のほとんど―はレバレッジに関する体系的な思考ができていません。

レバレッジは様々なソースから生み出せますが、一般に資金調達におけるレバレッジとは、「投資家がアウトライヤー企業を見逃してしまうことに対して抱く恐怖」の効果的な活用に尽きます。ベンチャーリターンのほとんどは、ごく一部の企業からもたらされているため、投資家は利益を出すためには、そうしたごく一部の企業に投資する必要があるということをよく理解しています[1]。

ここで必要となるのが、「自社がそうしたアウトライヤーの1社になる」と投資家に納得させることです。その方法はステージによって微妙に異なりますが、常にトラクション、チーム、ビジョン、市場機会およびプロダクトのミックスが重要となります。一般に、これらの要素を組合せて将来的な成功は確実であると示せる創業者は、資金調達中により多くのレバレッジを活用できます[2]。

 

私たちはかつて、「資金調達時の創業者にとって重要なのはこれら5つの要素のみ」と考えていましたが、シリーズAプログラムを運営するなかで、ラウンドを問わず創業者が有するレバレッジに多大な影響を及ぼす方法を発見しました。それがプロセスです。資金調達における厳格なプロセス管理は見かけによらず複雑な作業です。表面的には非常に簡単に見えますが、創業者の意識的な努力がなければ必ず失敗してしまいます。

 

プロセスが重要なのは、それが創業者に有利なスタートアップ向け市場を生み出すための最善の機会をもたらすからです。創業者に有利な市場はバリュエーションに好影響を与えることができますが、さらに重要な点は、適切な投資家を見つけるためのレバレッジを創業者にもたらす、ということです。

 

創業者に有利な市場と投資家に有利な市場との違いは、開放的な市場と閉鎖的な市場との違いとは異なります。その違いとは、資金調達プロセスに関する情報―および支配力―をより多く持っているのは誰か、に基づきます。

 

注記:

[1]詳細については、ベンチャーリターンの配分に関するPaul Grahamのエッセイをご覧ください:http://www.paulgraham.com/swan.html (日本語訳)

[2]この点については、https://blog.ycombinator.com/how-to-raise-a-seed-round/ (日本語訳) でGeoff Ralstonが詳しく記しています。彼のエッセイはシードラウンドに特化していますが、アドバイスは全てのラウンドに関して一般的にあてはまります。

 

 

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レバレッジの最大化

本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide

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