メトリクス

メトリクス

シリーズAのきっかけとなる魔法のようなメトリックは存在しません。シリーズAが行われるのは、創業者が「自分の企業は大企業に成長する」ということについて投資家を納得させることができた時です。シードラウンドと同じく、こうした確信は感情論に左右される部分が大きくなります。メトリックは、創業者が「自社はすでに成功への道のりを歩んでいる」と投資家を説得する際に役立ちます。メトリックとは、創業者が語るストーリーに信頼性を与えるデータ点です。

創業者がメトリックを熟知していない場合、資金調達をするのはまだ早いでしょう。自社のメトリックを理解していない創業者は、自社のビジネスをよく理解しておらず、Product/Market Fitに到達しているかも分からない、ということになります。これでは投資家から相手にされません。

関連するメトリックは業種別に異なりますが(業種別主要メトリックのリストは「主要メトリック」を参照ください)、それらは整合的かつ詳細である必要があります。

整合性は当該ビジネスにおける予測可能性のレベルを示すことができ、投資家はそのトレンドを信頼することができます。6ヵ月の成長率が25%というのはトレンドのように見えます。6ヵ月の平均成長率が25%であっても、縮小と成長が月によって変わっていれば、それは偶然の出来事のように見えます。数値が整合性に欠ける場合は、その不整合をきちんと説明する必要があります。例えば、農業のように明らかに季節的産業の場合は、冬期の落ち込みは季節による変動として説明することができます。

詳細さは各数値が意味することを明確にし、投資家はその数値を信頼することができます。自社のメトリックを深く理解していることは、以下が可能であることを意味します:

  • 自社ビジネスで起きていることを最も明確に示す数値を発表できること。投資家の信頼を最も失うのは曖昧な数値です。曖昧な数値の一般的な例としては、累積グラフの提示や収益としてのGMV(流通総額)の報告などがあります。
  • 自社の業績における絶対数および(必要に応じて)それらの月・四半期・年単位の成長に精通していること。
  • 報告する全ての数値に関して、計算方法およびその計算根拠となる数値を正確に理解していること。これが可能であると、計算の過程で立てられた仮定を説明し、理想的にはその仮定を変更または排除した場合、計算がどのように変わるか理解することができます(例:「ユーザー」を月1回ログインする人と定義している場合、その定義を1日1回ログインする人に変更した場合に結果がどうなるか理解できる)。

創業者は、こうした数値のほとんどを暗記していることが期待されます。自社の数値に関する質問に答えられず、手元に資料もない場合は、「その点については詳細がわかりませんので、後ほど、本日中にご連絡します」と言いましょう。その場で適当な数値を答えて、後で間違いとわかるよりはそのほうが良いです。

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主要メトリクス

本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide

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