トレンドの重要性

シリーズ A ガイド

トレンドの重要性

 

ビジネスが巨大に成長するかどうかに関する投資家のメンタルモデルへのインプットとして、メトリックを思い描くことは有益です。シードラウンドではデータ点は少ないため、投資家はビジネスの将来性に基づいて意思決定をする必要があります。しかしシリーズBでは、ビジネスはトレンドを示すのに十分なデータ点を生み出しています。

シリーズAは、シードラウンドにおける将来性とシリーズBにおけるトレンドの間を埋めるものです。シリーズAにおけるメトリックは、シードラウンドで見込まれたトレンドが現実化している初期徴候となります。

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こうした観点から、シリーズAにおけるメトリックに説得力があるかどうかを評価する際、3つの主な落とし穴があります:

1.不十分なデータ

2ヵ月前にローンチし、初期数値は有望に見える。

これは将来性に基づく資金調達で、シードラウンドでは(またはブリッジでも)妥当ですが、シリーズAでは適切ではありません。2ヵ月分のデータはトレンドの推測には不十分です。

2. 矛盾するデータ

平均成長率は高いものの、基礎数値はマイナス成長、現状維持、プラス成長の月を交互に繰り返していることを示しています。

安定した業績は、自社ビジネスの成長が偶然ではなくトレンドであることを示します。Michael Seibelが記しているように、「満足をしていて、忠実で、理想的に対価を払ってくれる顧客数が増加し続けること」は自社のProduct/Market Fit到達を示す強力な指標です。これは、創業者が自社ビジネスの内部構造を十分理解し、今後ある程度予想どおりの成長を実現させるためにはどのレバーを押すべきか、きちんと把握していることも示唆しています。

3. 信憑性に著しく欠ける過去データ

創業後何年も経過しているか、すでに多額の資金を調達していて、その間に企業の成長は概ね横ばいになっています。そして、最近になってようやく状況が好転し始めています。

異なる(そして、はるかに将来性がない)軌道を示す、長年にわたるデータを投資家に見せて、「直近のトレンドがある」と信じてもらうのは、より困難なことですが、これを理解できていない創業者がいます。こうしたデータは、証明をするのがより難しいということです。

 

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ストーリー

本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide