クイック戦術ガイド
本セクションは、シリーズA資金調達に至るまでの時間軸を説明しています。YCに参加している創業者は、シリーズAプログラムを使って各段階におけるサポートを受けることができます。まず、第一歩として、シリーズAグループオフィスアワーへの登録を強くお勧めします。そうすることで、この時間軸の中で自分がどこにいるかを理解するうえで役立つでしょう。
ステージ | 時間軸 | シリーズAプログラム | するべきこと | ||
準備 | 6~12ヵ月 | シリーズAグループオフィスアワー デッキ・リポジトリ 投資家データベース | メトリック | ストーリー | リレーションシップ |
投資家向けマテリアル | 1~2ヵ月 | デッキに関するフィードバック&ピッチ練習 YCファイナンスからのサポート | ピッチ | ディリジェンス・マテリアル | プロセス準備 |
プロセス | 2週間~3ヵ月 | パートナー&シリーズAチームからのリアルタイムの戦術的アドバイス | 勢いの持続 | 投資家の実質的な投資意欲の見極め | 必要に応じたプロセスの反復 |
クロージング | 2週間~3ヵ月 | ファイナンス&法務からのアドバイス AからBへのスケーリング・プログラム | 割当ての最終決定 | 正式文書の交渉/署名 | ベンチャーデット |
ここには私たちの過去の経験に基づく、各ステージにおける大まかな所要時間を記しています。資金調達のタイミングに関して最も現実的に考えるべきポイントは、自社におけるランウェイの状況です。Paul Graham「The Fatal Pinch(致命的なピンチ)」で説明しているように、スタートアップはランウェイが6ヵ月を切る前に資金調達をする必要があります。資金調達は数日で済む場合もあれば数ヵ月を要する場合もあるため、最悪の事態に備えて最低3ヵ月の時間を設けるのが最善です。さらに、内容が充実したデッキやピッチを実際に作成するための期間として1~2ヵ月を設けておく必要もあります。
以上の点から私たちは、ランウェイが残り12ヵ月の時点で、さらなる資金調達が必要かどうか考えることを推奨しています。これなら資金調達の準備に数ヵ月かけてもまだ9ヵ月のランウェイがありますし、致命的なピンチに至るまで、さらに数ヵ月の猶予があります。
皆さんが資金を必要としているからといって、投資家が必ず手を差し伸べてくれるわけではない、ということを覚えておいてください。シリーズAの資金調達は容易ではありません。シリーズA資金調達に進める創業者は、シードラウンド資金調達を行う創業者の30%以下です。ランウェイが9~12ヵ月であり、資金調達に成功した比較可能な企業のメトリックを達成できる見込みがない場合(ベンチマークに関するセクションをご参照ください)、YCパートナーのDalton Caldwellが執筆したランウェイ1年未満の企業に向けたアドバイスに関する記事に目を通すことをお勧めします。
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資金調達の6~12ヵ月前
本コンテンツは Y Combinator の許可を得て FoundX が翻訳しています。
翻訳元: Y Combinator Series A Guide